ギターを練習する際にアンプで音を出しながら弾くことが多いと思いますが、住宅事情や時間帯によってはヘッドホンを使用してギターを練習することもあるかと思います。
ギター用のヘッドホンというものはあまりみかけませんが、ヘッドホンには楽器用ヘッドホン、モニターヘッドホン、リスニング用ヘッドホンなど様々なジャンル分けがあります。
その他にもインナーイヤー型やカナル型イヤホンもありますが、ヘッドホンを使用するのが一般的でしょうか。
ヘッドホンにも密閉型や開放型といった種類がありますが、音漏れが少ない密閉型の方が没入感もあり良いかもしれません。
楽器用練習用ヘッドホン
楽器メーカーから発売されている機種の多くは楽器用です。
電子ピアノや電子ドラム、電子キーボード、シンセサイザー、ギターやベースなどの楽器全般に程よい特性を持たせたヘッドホンです。
楽器のアクセサリー(別売品)のページにそのメーカーのお勧めのヘッドホンが掲載されているので、参考にしてみましょう。
安価なものから高価なものまで価格帯の幅は広いですが、初心者のうちに普通に練習するのにあまり高価なヘッドホンは必要ありません。
また、長時間装着しても首が疲れない大きさ、重さのヘッドホンを選択しましょう。
本当は開放型の方が低音がクリアであったり、音場が自然であったり、耳に湿気が籠らないとか、いろいろと利点が多いのですが、周囲への音漏れを気にしなくてよいことや、没頭感というか没入感に浸れる密閉式が私は好みです。
ギター用エフェクター+アンプ内蔵ヘッドホン
エレキギターやエレキベース用にアンプやエフェクターが内蔵されたヘッドホンも発売されていますが、既にエフェクターやギターアンプをお持ちの場合は、アンプのヘッドホン端子を利用する方が、いつもの慣れた音で練習出来たり、普段使用するエフェクターやアンプの設定も反映されるので、そちらを使用するのをお勧めします。
しかし、まだアンプもエフェクターも持っていなくて、当面のあいだはライブ活動の予定がない場合は、エフェクターやアンプが内蔵されたヘッドホンを練習用と割り切って購入するのも良いかと思います。
ギター用ヘッドホンアンプ
ヘッドホンは別売となりますが、エフェクターとアンプ部分だけのヘッドホンアンプも各社から発売されています。
ヘッドホンはお気に入りを使いたいという場合にギター練習用に便利な機器となっています。
モニター用ヘッドホン
DTMとかスタジオ等でレコーディングする際に使用されています。
DTM全般や自宅・スタジオレコーディング、ミックスダウン(トラックダウン)する際に使用するヘッドホンです。
音のアラや不要な音を探したり、細かな音のニュアンスを聴き取るためのヘッドホンなので、一般的なヘッドホンより解像度が高いイメージですが、長時間使用すると最初のうちは耳が疲れてしまいます。
細かな手クセの修正やニュアンスの違いの練習、エフェクターの設定を詰める際には良いかもしれませんが、初心者の方の普段使い練習用には耳が疲れてしまうかもしれません。
今後、ギターレコーディングや楽曲制作、DTMを目指している方は今のうちから慣れておくのも良いでしょう。
リスニング用ヘッドホン
家電量販店で一般的に販売されているヘッドホンです。
本来の音より迫力のある音で映画や音楽が聴けるように設計されたヘッドホンで、重低音や高域の透明感に色付けがされています。
また、人の声が聴き取りやすい周波数帯にピークをもってきて、ボーカルやセリフが聴き取りやすい機種もあります。
映画やゲームでは迫力があって良いです。
様々なメーカーからたくさんの機種が発売されており、その価格帯も安価なものから高価なものまで実に様々です。
あまり耳慣れないメーカーもちらほら見かけることもありますが、有名どころで選んでおけば大きな間違いはないと思います。
ギター練習用にはどのようなヘッドホンが良いか
中音域が豊なヘッドホンがお勧めです。
ギターの低域やギターソロが気持ちよく聴こえるヘッドホンを選ぶと、練習が楽しくなると思います。
そういった意味では楽器用ヘッドホンが用途に一番近いのですが、楽器全体で汎用性が高い反面、ギター用途では迫力不足と感じる機種もあるかもしれません。
そのような時は、リスニング用ヘッドホンで低音に寄った機種またはモニター用ヘッドホンでレコーディングに向いた機種をお勧めします。
レコーディングに向いたモニターヘッドホンはボーカルの声が聞こえやすいよう、中音が豊かなので、ギターにも向いています。
定番はSONY MDR-CD900ST です。
演奏動画やレコーディング風景でよく見かけるのがMDR-CD900STです。
YOUTUBE動画の「THE FIRST TAKE」でもよく使用されているのを見かけます。
お勧めのうちの一つではありますが、同じ聴こえ方という共通言語的に普及しいている歴史あるモデルである反面、設計が古いという声もあります。
そこで私がお勧めするのはマイクのメーカーで有名な SHURE です。
スタジオヘッドホンも発売しています。
マイクのメーカーだけあって、ボーカルの聴こえ方が良いヘッドホンを発売しています。
中音が豊かですのでギターの音も綺麗に聞こえます。
私自身も SHURE SRH840 をDTMやギターで愛用しています。
その前はオーディオテクニカのリスニング用(一般向け商品)を使用していました。
装着感が良く、首が疲れないので気に入っていましたが、DTMでミックスも行うので、リスニング用ヘッドホンでは物足りず、シュアのヘッドホンを購入しました。
リスニング用とレコーディングスタジオ用のちょうど中間的な音質が気に入っています。
有名どころはまだまだあります
動画などを見てみると皆さん様々なこだわりでヘッドホンを選んでいるようです。
SONY MDR-CD900STは定番中の定番ですが、海外ではMDR-7506の方が好まれているようです。
海外メーカーでは、beyerdynamic や AKG、SENNHEISERなどが有名です。
audio technica ATH-M50x も楽器演奏やDJ、スタジオレコーディングでの愛用者が多いようです。
ちょっとした選択のポイント
ヘッドホンは長持ちします。
ヘッドホンは寿命の長い製品です。
とはいっても音の出るドライバーと呼ばれるユニットの話です。
耳に当たるイヤーパッドやケーブル、ヘッドバンドは消耗品なので、使用環境にもよりますが数年で破れたり剝がれたりしてきます。
使用頻度によっては、イヤーパッドも早ければ1年くらいで破れてきます。
そのようなときは交換用パーツを使用するのですが、一般販売されていないものがあります。
交換用イヤーパッドが販売されていることはありますが、取り替えのできない構造のケーブルやヘッドバンドの劣化はメーカーに問い合わせて、楽器店経由でメーカー修理となり、案外高価な場合もあります。
・交換用パーツでどこまで使用するか。
・交換パーツが無いのでメーカー修理に出すか。
・一定年数で買い替えるか。
購入の際はこのあたりも考えてヘッドホンを選択してみましょう。
環境によってはここで書いた期間より何倍も長寿命となる場合もありますし、使用頻度によるこすれや使用・保管環境の湿度で1年ほどの場合もあります。
・ヘッドホンを使用したら耳のあたるパッドの部分の汗を乾拭きする。
・通気の良い所でヘッドバンドの汗を乾かす。
これだけでも長持ちさせることができますが、交換パーツの有無は事前に調べておきましょう。
私の場合はSHURE SRH840ですが、イヤーパッドよりヘッドバンドの剥がれの方が早く到達しました。
メーカーに問い合わせると、そもそも安価なセール期間に購入しましたし、現在は後継機種であることや、価格自体も改定されていることから、購入価格より高い修理見積(ヘッドバンド交換)となるとのことでした。
楽器屋さん経由でメーカーに修理に出しておよそ一カ月掛かるとのことでした。
長く愛用するヘッドホンですから、購入後のことも考えて選ぶことも大切です。
それでは楽しいギターライフを。
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